オリンピックとTPPと楽観主義がアベノミクスを成功に導く

アベノミクスの「三本目の矢」である「成長戦略」ですが、最も重要なポイントであるにもかかわらず、国内外から疑いをもたれてしまうところでもあります。日本はこれまで、「さんざん期待させたあげくにがっかりさせる」ということを繰り返してきたので、みんな慎重に受け止めざるをえない、というのも当然でしょう。

でも僕は東京オリンピックの招致が決まってから、とても楽観的になりました。このイベントを開催することになった、というのは象徴的な意味を持っています。政府や経済界等の、日本を引っ張っていく有力者が、オリンピックの開催決定によって今の成長路線、改革路線から脱線しにくくなった、という意味でしょう。

最初みんなに本格的な改革の約束をして、その後で保守派が出てきて、妥協につぐ妥協で利害関係を調整していくうちに、改革の中身が薄められてしまう。これまでの「がっかり」のパターンでした。しかし、今回は影で暗躍する保守派・反改革派が「影」からなかなか出にくくなります。オリンピックという照明が結構眩しいし、しかも7年続くので。これが非常にいいところだと思います。

もう一つ、メディアでも世論でもそんなにポジティブに受け止められていませんが、TPPもオリンピックと同じくらい重要だと思います。TPPで旧来の保護主義的なルールを変えることになるので、ダイナミックにならざるを得ないという状態になります。オリンピックとTPP、僕はこの2つについてすごくポジティブに見ています。そして、長期的にはインバウンドの観光、ロボット革命、それから日本のブランディングが成長シナリオを生むんじゃないか、と思っています。

ただ、短期的には来期の経済成長率がものすごく重要!2014年度には日本は約束している成長率か、それ以上の成長率が絶対に必要、ということです。具体的には、来年の消費税アップはもう決まっていますから、短期的な消費税アップのネガティブ効果、つまり消費を冷やすという効果をオフセットできるような成長の数字にならないとまずい、ということでしょう。

僕はそれについても「慎重ながら楽観的」です。本当に来年消費税を上げる必要があったのか、いまだに疑問に思いますが、それでも何とかなるような気がします。ただし、僕だけじゃなく、日本国民全体が楽観的にならないとまずいです。なぜなら、成長を生み出すのは最終的に楽観主義、楽観的な態度に違いありません。みなさま、明るくなりましょう!

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