日本人とルール

日本人の法律に対する態度、取り締まりの仕方が面白いと思います。

自分自身、タバコを吸わないし、小さい子供がいることもあってか、歩きタバコ問題が非常に気になります。歩きタバコの禁止は各自治体/区の条例で決まっていて、禁止区域内には、禁止のサインが電柱などあちこちにあります。

ところで不思議なことに歩きタバコについては警察が全く関与していません。罰金が発生する場合、警察が取り締まるケースが普通かと思ってました。警察による取り締まりが、歩きタバコ撲滅に効果をもたらすことは間違いないと思います。つまり禁止区域でタバコ吸っている人は、おまわりさんに止められて、1,000~2,000円の罰金を支払う。すると恥ずかしいし、多分二度としなくなるのではないでしょうか。

だけど現状では警察による取り締まりがないためか、歩きタバコで注意された直後は気を付けたとしても、しばらくすると他の人も違反しているじゃないかと感じて、また吸い始めます。

僕はガイジンとして、日本語を勉強し始めたころから、日本人はルールと法律を守る国民だと思っていました。しかも、日本に来て大変な驚きだったのは、どんな狭い道だったとしても赤信号を渡らない人が多いということです、歩きタバコをするような人でも。世界中を探してもこれは珍しい。

警察が取り締まらないからというか、行政の取り締まりが弱いからかはわかりませんが、この歩きタバコと赤信号の行動対比に驚いています。自分の身が危ないから赤信号を渡ってはいけない、というのが海外ですが、日本では何となく渡ってはいけないという考えのようです。

歩きタバコは明らかに迷惑行為で、子供の顔の高さに火があるわけだし、煙も有害です。タバコを吸う人の考えは、信号は習ったことだからルールを守るけど、歩きタバコが禁止になったのは最近の話なので、周りがみんなやらなくなったらやめる、といったところでしょうか。

ちなみに歩きタバコは2020年までに東京の街から完全に消えると確信しています。
なぜかというとオリンピックに向けて撲滅キャンペーンを強化するとともに、みんなが歩きタバコをしなくなると考えるからです。でも、みんながやらなくなってから、ようやくやめるって、それも他の人の動きを見てから横並び的に自分の態度を決める日本人的な特徴かな、と思います。

どんなブルマーケットにも必ず終わりがある!

そろそろ今回のブルマーケットサイクルの終わりがいつ来るかというのを考える必要があると思っています。

今あるのはアメリカを中心とした量的緩和など、ある程度、中央銀行が作り上げた景気であるということを忘れてはいけません。もちろん原油価格が安いというのも、理由の一つです。これが世界の経済成長に本質的にどうつながっているかというと、まだ見えないところがあります。新しいバブルが目の前にできている、というのもありうる話なのです。

日本の経済戦略は世界から注目されています。アメリカとの関係の強化、憲法の改正、TPPといった話はつながっていて、なぜ日本がこれらを達成したいかというと、おそらく長期的に中国に対抗するため、日本とアメリカがお互いに離れられない関係にしようとしているからでしょう。

今の世界経済はクラブみたいな感じなので、クラブのみんなから自分の行動を認めてもらえるかどうかが非常に大事なポイントです。円安を中心としたサポートがアメリカからあれば、おそらく日本経済はアメリカ経済と同じような道を歩むことになり、上がるときもこけるときも一緒になります。

ですので、今はアベノミクスの評価よりも、アメリカ経済がいつ、なぜこけるかをそろそろ考えた方がいいでしょう。アメリカ経済がこけるとき、ブルマーケットにも終わりが訪れるでしょうから。

サマーラリーは訪れるのか?

株式相場には「Sell in May」(5月に売れ)(Sell in May and go away)という英語表現があります。つまり5月から秋までのパフォーマンスは歴史的に良くないという説があるんです。幸いにも今回の日本株式市場ではそうはなりませんでしたが。

面白いことに株式市場の各ステージには、ロジックというか流れがあります。今回、サマーラリー(Summer Rally)の有無に関わらず、まだアップサイドはあるだろうというのが市場のコンセンサスだし、僕もそう思っています。まだ上がり切っていないというのが結論かなと。

最近では大型株も多くの良質な小型株も、明らかにフェアバリューゾーンの高めの領域に入っています。業績もいいし、バリュエーションが高くてもまだクレイジーに高い領域には入っていないため、自分が前から保有している銘柄については持ち続けやすいです。一方、成長型銘柄を新たに保有することについて、自分としてはすごく抵抗があります。

自分が安心して保有している銘柄についても同じことが言えます。つまり、今の価格でその銘柄を買いますかと言われたら、おそらく買わないという銘柄が大半でしょう。そうであれば、株式市場そのものに対する強気の姿勢で保有し続けるか、それともそもそも長期保有のつもりでありながらも、クレイジーに高い領域に入ったら売る、というどちらかのスタンスをとることになります。

最後に、僕が予想したというより、そうならないとおかしいというようなレベルの話ですが、バリュエーション的に安く、経済が本当に強くなれば銀行の利益が伸びるだろうということで銀行株、金融株が面白いと以前から言っていました。これがまさに最近動き始めました。今までもそうだったので業績が伸びたら、簿価以上のバリュエーションがつくだろうと思います。こんな単純なロジックで金融株が一番わかりやすいかなと思っていますが、素晴らしくスムーズに上がる夏になるのか、はたまた不安定な夏になるのかはまだ見えませんね。