株価の乱高下について

安倍政権がスタートしてから株も為替も絶好調でしたが、5月の終わりからは急降下…。最近も乱高下を繰り返しています。これってアベノミクスの功罪なんですかね?

経済は1日や2日で変わるようなものじゃないです。それと日本はドラスティックなことや構造的なことをうまく進めることが政治的にすごくやりにくい国です。金融緩和は日銀が決めてしまえばそれで動き出せますが、経済構造の改革などはそう簡単にいきませんよね。

5月下旬からの下落の要因は、ズバリ「夏だから」です。要するに投資家心理によるものが大きく、アベノミクスのせいじゃないと思います。アメリカが調整したから日本も調整した、というわかりやすい考え方でいいんじゃないですかね。で、乱高下しているのは機関投資家のやり方が同質化していて、個々の機関投資家が大型化しているので、資金が似たような動き方をするのでしょう。

日本は事実上円安宣言をしているようなもので、それについて他国の政府や中央銀行は抵抗してません。そうすると、大局的には円安の流れが継続するはずなので、年末の為替は100円を下回らない、もっと言うと103円から110円くらいでしょうか?多くの企業は業績見通しを95円位をベースに作っているので、株式市場では大きなポジティブサプライズになります。

5月下旬からの金融市場の調整は一時的なものだと思います。最近、何年間も日本に音沙汰なしの海外ファンドが日本に来て調査をしているようですし、出遅れ組がこの先日本買いを進めていくんじゃないでしょうか?そして、今回は政府がうまくやっているので、細かく材料もいろいろ追加されていくと思います。投資家心理も少しずつポジティブになっていくでしょう。よって、今年後半から来年にかけても日本の金融市場はポジティブに推移すると思いますよ。