体験して得るもの

桜の開花は例年よりも少し早いかなと思われた一方、例年通り、という感覚ですが、通勤電車が4月特有になったな、と思っています。年度始まりで、新入社員の方、東京本社で研修される方、などが多いせいか、電車内での位置取り、ホームでの整列、乗り込み方で、3月までのスムーズな流れが変わって、電車が混んでいるような感覚です。東京の通勤時間帯の電車は、混雑ゆえの独特の秩序があり、高校生で通学していた人を別にすると、東京での新しい社会人はその秩序に沿わない動きをしてしまい、部分的に渋滞を発生させたりします。しかし、5月以降になると、例年、いつの間にか秩序が落ち着いてきます。

自分の体験で効率性を身に着けていくもののひとつだと思います。たくさんの外国人の方が東京に旅行でいらっしゃいますが、この場所でその大きな荷物を携行していたら、他の人が付近を通過できないでしょう、というシーンにも遭遇して、同じようなものかな、と思うことがあります。研修でもガイド本でも教わらない、実生活で気づく類のことです。

株式投資の調査では、アナリストが企業を取材訪問することがよくあります。ウェブ情報が、発達しているとはいえ、体験することでしかわからない感覚もあるので、取材はなくなりません。シェアードリサーチでは取材の代行となりえるような価値のレポートを作成しています。混雑なしで情報を入手できますので、ご活用ください。

それを言ったところで

平昌オリンピックが閉幕しました。開幕前には、いつから始まるのかな、と思うほどの報道具合でしたが、適度に盛り上がった大会だったと感じられます。少し経つと、また4年間、雪面下というか、関心が薄くなりそうなので、感想を記しておきたいと思います。

オリンピック選手の技術をほめても、上手で当たり前、で済まされるでしょうが、閉幕してから、感心したのは、選手のメンタルの強さです。筆者が仲間とスポーツをするとき、腰が痛い、風邪気味だ、などと聞いてもいないのに言い訳をされることがよくあります。本調子なら自分はもっとできるんだよ、と暗示しているのですね。ところが、ノルディック複合の渡部暁斗選手は、大会直前に肋骨を骨折しているにもかかわらず、それは競技終了まで一切報道されることなく、3種目に出場して銀メダル1つ獲得。タフな精神力だと思います。

渡部選手のようにケガを隠している選手がたくさんいる、だれもがケガをしている、と考えれば痛さの大小はあるにせよ、似たような条件での競争とも言えます。仕事でもありえるでしょう。株式相場、為替の状況、規制の変化など、経済環境は、常に変動していますが、同じように誰もが対応しなければならない。オリンピアンに勇気をもらって、外部環境での不利益を口にすることなく、タフに成長していきたいと思います。

次の10年

この時期、東京では中学入試のピークです。受験した中学に合格されたら、大変うれしいことでしょうが、次のステージでの新たな努力がスタートするきっかけでもあります。 

弊社の近くに、東大合格者数の多さで有名な進学校があり、そこの生徒をよく見かけます。食堂のなかでも眼鏡で参考書を読んでいる、という昔のマンガに登場するような学生を見たことはありませんが、適した競争環境のなかで、十分な努力をして望ましい結果を出しているのだと思います。特定の学校、組織に属していれば、誰でも自然に能力が身につくということはないでしょう。ブラジルに住んでいればサッカーが勝手にうまくなる、ということは、必然ではなく、環境を活用した本人の努力がなければ、能力は向上しません。また、中学、高校では、受験勉強だけでなく、仲間との交流を通じた人間関係が、将来、仕事の面でも重要になってくることがありますので、そちらでも充実した時間を過ごすのがよかろうと思います。

シェアードリサーチでは、業容拡大により、人材の中途採用を通年実施しております。今年2月で設立10年目に入りますので、そろそろ新卒採用も視野に入れています。弊社の近くで見かける学生の方たちが、就職先としての関心を持っていただけるよう、学生さんの成長速度に比例して、ビジネスの魅力を高め、次の10年を重ねていきたいと思います。中学に入って大学を卒業するまで、順調なら10年ですからね。

師走のイベント

つい先日、神宮外苑で金融サービス業界の有志が運営するチャリティ・ランのイベントがあり、運営委員をしている同僚に誘われて初めて参加してきました。行ってみると、金融関係会社100社以上、6,000人以上参加という予想以上の賑わいで驚きでした。

ウォームアップもせずにスタートしましたが、好天に恵まれ、逆風もなくて、気分は快調です。青い空、黄色の外苑並木、沿道のカラフルな人たち、参加企業の横断幕、ランナーを応援する人の声、たまに仲間が呼ぶ自分の名前、おお、休日のイベントとしてすばらしい。

一度に1000人以上が走っているし、声援も大変多いのですが、そのなかで自分の名前を聞き分けることができました。意識が朦朧としていては、無理かも知れませんが、少しでも余裕があれば、声がわかるし、会社の横断幕を見つけることも可能でしょう。するとリフレッシュする、次の応援場所まで粘ろうとする、ゴールしたあと、感謝の気持ちが生じます。

社名ロゴ入りのシャツをそろえて参加しているグループも多数ありました。5キロの部に職場から単独参加の自分から見るとうらやましく思います。金融サービス業界の一員として、いずれは、シェアードリサーチも、規模拡大し、同じように参加できればよいなと思いました。とはいえ、みなさん、世界的な大企業の方たちですから、会社の規模拡大で同レベルになることを条件とせず、まずはこの心地よさを共有して来年の職場からの参加者を増やすことが先かなと思います。

第2次金融商品市場指令(MiFIDⅡ)の風

レストランのメニューや海外旅行のツアーなどには、パッケージ料金、セット料金みたいなものがあります。レストランで言うと、ランチセットで、ご飯、スープ、デザートの個別の価格は明示されていません。スープはいらないから、メインは半分でいいから、その分、安くしてくれる、ということがないのがセット料金と理解しています。

世間一般的にはあまり知られていない動きかも知れませんが、株式取引関係者の間で今、非常に注目されている、MiFIDⅡの施行という、2018年1月3日からEU加盟国で施行されるイベントがあります。この指令の詳細説明は、専門家の文献のほうが正確でしょうから割愛しますが、当指令により、証券会社のサービスに大きな変化が起こると想定されています。従来の慣例であったリサーチ費用を取引執行手数料に含めて請求することを禁止するアンバンドリング(分離明確化)の導入がなされます。セット料金が分解され、顧客は欲しいものだけを有料で注文できることになります。

新規制下では、運用機関はリサーチを有料で購入しなくてはならない。運用機関は支払いの対価に厳しい目を向けるので、リサーチの質と価格が競争環境下になるものと思われる。有力なリサーチ情報を提供する証券会社、運用機関で強化されたインハウスリサーチ、の方たちの高度なリサーチとシェアードリサーチも並んで発展していくよう、体制を強化しております。引き続きよろしくお願い申し上げます。

もう齢だから、は本当か?

今回、秋のお彼岸の時期に書いています。ご先祖さまを思うとともに、自分の生活ぶりを考えなおす、よい機会でもあると思います。

もう齢だからと言い訳をして、努力を怠けていないか。仕事であれ、日常生活であれ、齢だからできない、と見なされることがあります。逆に、若いからできない、と考えられることもあります。本来は齢なんか関係ないですが、何か事象が発生した時に、「原因究明」を急ぎ過ぎ、理由をいきなり年齢に帰結させようとする、ときがあります。結果、十分な検証がなく、効果的な対策をとれていない、再び問題事象が発生するリスクが高くなることになってしまいます。

もう齢だから、どうせ体力はないだろう、PCが苦手だろう、という意見が通る。まだ若いから経験不足によりマネジメントはできないだろう、と推定される。大抵の場合は、そう主張する人が身近に例を知らないだけだったりします。それらの推定による判断で、機会損失が結構生じていると思いますが、前例がないとその推定に反論するのは難しいことかな、とも思います。

努力しない理由を自分で年齢のせいにしないようにしたいものです。衰えによる不利を否めない場合はあるでしょうが、不利は年齢以外の環境面で生じることもある。先週には「定年後の仕事選び」が某週刊誌の特集になっていますが、生涯努力する人々が増えればいいと思いました。当社のレポートもお役に立てれば幸いです。

高い目標リターン

9月になり、夏のスポーツイベントシーズンでの、高校総体、世界陸上、甲子園、柔道、レスリング、バドミントン、サッカーW杯予選などが終わりました。高校生の大会ですと、文武両道という表現がたまに見られます。たまに見られる程度なので、逆に、学業を犠牲にしてスポーツに専念する、という学生も多いでしょう。そこで、そのリスクについて思いました。  

野球を例にして、プロ野球のレギュラーになることを目標リターンとします。すると、プロ野球の12球団、1チームのレギュラーを投手4名、野手8名とすると、12球団で合計144名。一方、硬式野球人口を数えてみると、2017年の大会参加校が全国で3839校。試合メンバー9名がいるので、34551名。プロ野球で活躍する選手が、21歳から30歳の10年間分の選手で競われるとすると、345510名での競争。そのなかで144名のレギュラーになるとすると約2400名に1名、という厳しい競争です。相当なハイリスクです。

株式投資に関わる仕事をしていると、分散投資など、ハイリスクを警戒する考え方に慣れてきてしまいました。高いリターンを得た選手たちを素晴らしいと思う一方、一流選手を目指して幼少のうちからハードな練習を子どもに課すお父さん、お母さんには、そのリスクも認識した上での行動であってほしいなとも思いました。

株式投資であれば、事業内容に含まれるリスクについては、当社のレポートから解釈できますので、活用してください。リスクの裏にあるリターンを楽しみに、豊かな秋を過ごしましょう。

時代が違えば…

大暑の時期ということもあり、ここ東京は連日の猛暑です。昨今は、ビジネスシーンでもカジュアルウェアが増え、暑さを我慢するのは体に悪い、という空気が広がっています。そんな状況でも、高校総体は7月22日から開催されています。この時期のスポーツは、本当にきつい。

こういう話をすると、若い時は自分だって水も飲まずにがんばった、今は甘やかされている、などと自分のほうが大変だったかのような大人の意見が大抵出ます。言われた若者からすれば、メタボ体形のくせに何をえらそうに、知らないと思って誇張しているだろ、という気分かなと思います。

シェアードリサーチのお客様のなかで、ブログを書いていらっしゃる方がいて、そのなかに興味深い記述がありました。年配の偉い人の集まりで、「日本人は英語が出来ないし、日本の近頃の若者は留学もあまり行かないし、海外旅行も高齢者ばかりだし、日本の、特に若い世代のグローバル化を懸念する声が噴出しました」とのこと。反論しても無勢だったので、「皆さんに、コンピューター言語を書く人が何人居るか聞いて見ました。手を挙げたのはひとり」であった。若者に聞けばもっとたくさんいますよ、と。

その時代、環境で、最善の努力をする、その結果、時代が違えば現れる成果が異なっている、ことは自然かなと思います。刻々と変わる投資環境で調査に最善の努力をする、そんな行動に、シェアードリサーチのレポートをご利用ください。各社の四半期決算ごとに更新しています。

新人の活躍

ひとりの中学生が、日頃は新聞などで脚光を浴びることのない将棋界を目立たせていました。藤井四段、プロデビューから29連勝。とうとう7月2日に敗れてしまいましたが、敗れたことがニュースになるのですから、何ともすごい。新人が突然勝ち続けると、調和に乱れが生じるので、新人の偉業をほめる一方で、旧勢力がだらしないかのように責める意見も出そうです。

サッカーのJリーグが始まったころ、高卒新人の城選手が開幕戦から4試合連続ゴールを決めて大活躍をしていました。その頃、プロ野球の解説者の方が、サッカーにプロができて人気が高まっているけど、高卒新人がいきなり活躍できるようでは、レベルが低い、野球の世界ではありえない、などというようなことを仰っていた記憶があります。野球の世界には、それから数年して、横浜高校から松坂投手がプロ入りし、新人の年から大活躍。どこの世界でも、勝負は、経験年数だけでは決まりません。

ビジネスの世界でも、ベンチャー企業が急成長していると、その企業や経営者、旧来の勢力に対し、似たような感情が生じるのではないでしょうか?幸運だけで、成長しているのか、旧勢力を圧倒する実力があるのか、未開拓の分野を独走しているのか。見極めがうまくできれば、投資チャンスが高まります。シェアードリサーチでは、上場個別企業への投資の見極めをしやすいように、取材に基づくレポートを作成しておりますので、弊社ホームページから入手され、ぜひご活用ください。

月と翻訳

6月に入りまして、東京は梅雨の時期だからか、雨模様の日が多くなってきました。仕事からの帰り道、空を見上げても、曇り空で月の見える日が少なくなっています。ただ、たまに見えた月がきれいだったからと言って、男性がやたらに他人に、月がきれいですね、とは言ってはいけない、という話も頭によぎりました。

それは、典拠不明の一種の伝説、テレビドラマではネタとして使われたこともあるようですが、夏目漱石さんの逸話があるからです。漱石さんが英語教師をしていたころ、教え子に、「I LOVE YOU.」の日本語訳を聞かれて、「日本人なら、月がきれいですね、とでも訳しておけば伝わる」と言ったという話です。現代では、その意味を知らない人に言ってしまうと、何言ってんだろ、この人、と引かれる恐れがありますが、漱石さんの時代には、実際に使われる自然な日本語にするとこうなる、という逸話だったのだろうと思います。

シェアードリサーチには、和文レポートを翻訳するグループ企業がありまして、英語圏の人ができるだけ自然に読めるような翻訳になるように心掛けています。原文に忠実に訳すと、実際にはそういう言い方はしないでしょう、読みにくい、という文章になる恐れがあるので、意味を汲んで自然な言い回しで訳すようにしています。さすがにビジネス上、先の夏目漱石さんの例のような文学的な翻訳にはしていませんが、このように言えば英語圏の人にはわかりやすい、という文章になるよう、作成しています。