知識のシェア

4月から新年度開始という職場は多いでしょうから、新入社員の方など、1か月経過して、そろそろ慣れてきたという人も多いことでしょう。4月30日の日本経済新聞にも記事がありますが、新しい環境になじむスピードは人によって違いがあるので、それまでそこにいた人たちの配慮が必要になる、という話に留意しておきたいと思います。と言うのも、新しい環境に慣れてもらうのも、新しい技術を理解してもらうのも、プロセスは似ているのではないかと思うからです。

取材で企業に行きますと、新技術の話に接するときがあります。解説しながら話していただければよいのですが、社員同士のようなテンポで話をされると理解するのが一苦労、となる場面があります。読者が理解できるような話にまとめることを、このレポートでは期待されるよな、と感じます。

昔、遊びでテニスをしていた時に、コーチから教えてもらったことがあります。その時に彼は、「自分の利き腕と逆の腕でやってみてから、やり方を伝えるのですよ。」と指導のコツを語ってくれました。右利きの人であれば、左腕でサーブを打ってみれば、できない人のポイントがわかります、と。動きに慣れている人は、できない人がなぜできないのかがわかりにくい、ということです。

企業の新しい技術をシェアードリサーチのレポートで理解していただきたいと思いますし、諸先輩方は、知識をうまく新人にシェアしていただきたいな、とも思います。