皆さんご存知の通りでしょうが、ここ2か月で世界の株式市場、と
最近のTOPIXや日経平均株価チャートをみれば一目瞭然かなと
1987年は、アメリカ経済が堅調で、日本でいよいよバブルが始
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1987年は、アメリカ経済が堅調で、日本でいよいよバブルが始
原油価格の下落については様々な議論があり、アメリカ、ロシアも含めた原油戦争が繰り広げられているとか、いろいろ言われています。
中東情勢の専門家ではないですが、サウジアラビアなどの情勢を見る機会も増えています。興味深いことに、中東で革命が起きた国は原油が無い国、つまり貧困な国から順番に内戦が起きてますね。ところが一方、ヨーロッパでの革命の歴史を見ると、革命がおこる条件と国の豊かさにはそれほど関係性がありません。そこで思い出したのは、1917年に『国家と革命』でレーニンが提議した革命が起きる3つの条件です。
中東情勢を見ると、もともと、一つめの条件にあてはまるようなことがあちこちで起きていました。サウジアラビアについては、原油価格が下落することにより、現金の支給、公的サービスが無料、という現状を維持することができなくなってしまう可能性もあります。政治的にも、王室に様々な変化があって、今まで通りのやり方では国の運営が難しくなってきています。
次に二つめの条件について。中東で革命が起きた国は、貧困や汚職が酷いなかでおきています。僕の知り合いの某企業の社長が中東に行った際、サウジアラビアに寄ったのですが、
インフラの状態、例えば町で走る車を見ると先進国とは程遠い、と驚いていました。どうやら、ある程度の現金支給はされているものの、それほど豊かでハッピーな状態にある国民でもないようです。少しでも財務的、金銭的な状況が悪化すると、国民は、もう嫌だ、となることがあり得るのではないでしょうか。
そして三つめの条件について。強い警察、軍隊、支配のもとで国を運営していることで有名なサウジアラビアですが、国内でも少し焦りが出ているのではないでしょうか。支配がそれほど十分に強く及んでいない可能性もあり得るので、サウジアラビアを起点とした革命に近い状態が勃発しやしないか、ということを懸念しています。
以上、3つの条件にあてはまってきているのじゃないか、と感じ、中東情勢に注目しています。
今回の相場で、短期的な展開で興味深いものがあります。それはコモディティ商品。相場を動かす要因のうち、何がどこでどう起きているのか、前回の金融危機のときと比べると、ずいぶんわかりにくい状況です。
というのは、リーマンショックの時は、不安を示すデータが目の前にあり、不思議なことに、みんなによく見える状態で問題が展開していたんです。いろんなブログでもその問題については書かれていて、データのうえでも悪い要素があることを示していました。それでもああいう結果になってしまったのですけどね。
今回のコモディティ価格の状態については、データやブログからの情報を、いろいろ調べてみたものの、全体が見えなくて、一番キーになる情報が足りないのです。例えば中東諸国、原油生産国の状態がどこまでまずいのか。極めて困っていると考えられるロシアの状況がほとんど見えないし、中国の実態も依然として不透明です。どこかで債務不履行が発生するとしても、それがどこから出てどこで終わるのか、読みきれない。特にシェールガス関連はインパクトの想定が難しい。他のコモディティ関連では、グレンコアといった商社も、一度警告ランプが出ました。その後、静かになりましたが、実態がどうなっているのか、十分見えないままです。
最近のコモディティ価格の動きは、キーとなる情報が足りないため、不透明感ゆえに不思議な感じ。チャートで見ると2008年の大きな下落は、まさに今年の1月のような揺れで始まったので要注意じゃないかな、と感じます。