もう齢だから、は本当か?

今回、秋のお彼岸の時期に書いています。ご先祖さまを思うとともに、自分の生活ぶりを考えなおす、よい機会でもあると思います。

もう齢だからと言い訳をして、努力を怠けていないか。仕事であれ、日常生活であれ、齢だからできない、と見なされることがあります。逆に、若いからできない、と考えられることもあります。本来は齢なんか関係ないですが、何か事象が発生した時に、「原因究明」を急ぎ過ぎ、理由をいきなり年齢に帰結させようとする、ときがあります。結果、十分な検証がなく、効果的な対策をとれていない、再び問題事象が発生するリスクが高くなることになってしまいます。

もう齢だから、どうせ体力はないだろう、PCが苦手だろう、という意見が通る。まだ若いから経験不足によりマネジメントはできないだろう、と推定される。大抵の場合は、そう主張する人が身近に例を知らないだけだったりします。それらの推定による判断で、機会損失が結構生じていると思いますが、前例がないとその推定に反論するのは難しいことかな、とも思います。

努力しない理由を自分で年齢のせいにしないようにしたいものです。衰えによる不利を否めない場合はあるでしょうが、不利は年齢以外の環境面で生じることもある。先週には「定年後の仕事選び」が某週刊誌の特集になっていますが、生涯努力する人々が増えればいいと思いました。当社のレポートもお役に立てれば幸いです。

高い目標リターン

9月になり、夏のスポーツイベントシーズンでの、高校総体、世界陸上、甲子園、柔道、レスリング、バドミントン、サッカーW杯予選などが終わりました。高校生の大会ですと、文武両道という表現がたまに見られます。たまに見られる程度なので、逆に、学業を犠牲にしてスポーツに専念する、という学生も多いでしょう。そこで、そのリスクについて思いました。  

野球を例にして、プロ野球のレギュラーになることを目標リターンとします。すると、プロ野球の12球団、1チームのレギュラーを投手4名、野手8名とすると、12球団で合計144名。一方、硬式野球人口を数えてみると、2017年の大会参加校が全国で3839校。試合メンバー9名がいるので、34551名。プロ野球で活躍する選手が、21歳から30歳の10年間分の選手で競われるとすると、345510名での競争。そのなかで144名のレギュラーになるとすると約2400名に1名、という厳しい競争です。相当なハイリスクです。

株式投資に関わる仕事をしていると、分散投資など、ハイリスクを警戒する考え方に慣れてきてしまいました。高いリターンを得た選手たちを素晴らしいと思う一方、一流選手を目指して幼少のうちからハードな練習を子どもに課すお父さん、お母さんには、そのリスクも認識した上での行動であってほしいなとも思いました。

株式投資であれば、事業内容に含まれるリスクについては、当社のレポートから解釈できますので、活用してください。リスクの裏にあるリターンを楽しみに、豊かな秋を過ごしましょう。