よりグローバルになるために
~暗黙のルール編~

どんな社会でもそうですが、でも特に日本の社会ではマナーなどでいろいろな「暗黙のルール」があり、みんな子供の頃からそれを学び、理解しています。これらのルールはもちろん海外のそれとは細かい違いが色々あります。例えば、特に若い女性でよく見かけますが、歩くときに足元を見たり、最近では携帯をチェックしたり、という人が多くて、前を見ていませんね。ぶつかりそうになったら、びっくりした表情を浮かべて「すみません」と言って、また携帯を見ながら歩き続ける…。海外でこのようにして歩いていたら、おそらく二週間くらいで誰かに殴られるか、事故や事件が起こります(日本でも最近自転車による事件の多くはその類じゃないでしょうか)。

日本に来る前の自分にとっての暗黙ルールは、数メートルくらい手前から、人と微妙に目を合わせるでも合わせないでもなく、どちらが左に避けてどちらが右に避けるのかを微妙にアピールしてすれ違う…僕は最初に日本に来た頃、渋谷の近くに住んでいましたが、そのときは「なんでいつもぶつかりそうに歩いているのかな」といつも疑問に思っていました。

もう一つ。日本人にとって「お風呂に入る前に体を洗う」というのは基本中の基本で、このことについては以前ロシア人の船員たちのマナーと北海道の銭湯の対応が大問題になりました。お風呂でまずバシャーっと湯船につかる、というのは日本人としてはショックな出来事でしょう。

しかし、最近不思議なことに気づきました。日本人は形式にこだわる、ということの証左だと思うのですが、お風呂に入るときに先に石鹸で体を洗う人、というのは決して皆ではないです。そうなんですよ!最初に体を洗うのではなく、お湯を自分の体にかけるだけで済ませます。お湯を最初に自分の体にかける、というのはイコール体を洗ったとみなされますね。必ずしもピカピカのきれいな体でお風呂に入るのではない。お湯をかけて、湯船に入って、出てから石鹸で体を洗う、というのがほぼ一般的になっています、よく見ると。

この場合はおそらく、「なんとなく洗う」というのはルールであって、日本人もそのニュアンスを意識していないようなことです。ただ、全く洗おうとしない外国人が入ると(当然ながら)非常に「激しい反応」になってしまいます。「最初にシャワーを軽く浴びてから入って」と言ってしまえば理解されやすいかもね…

「暗黙のルール」の類はこの先オリンピックで外国人が増えていくことを考えれば、「あいだを取る」という感じで調整していかなくてはならないことがたくさんありそうです。

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