高速道路に拉致された街、東京


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先日渋滞に巻き込まれて、その時にいろいろ考えてしまいました。東京よりも、地方ではみんなが車によく乗っていますけど、環境にはよくないし、多くの場合はバスに乗ったり電車に乗ったりしたほうが時間的にも金銭的にも絶対効率的でしょう。でも結局地方の方が車を使わなくてはならないのは、交通機関があまり便利になっていない、という事実があるからですね。

じゃあ交通機関の整備は出来ないの?といえば出来るはずですよね。同じく自転車とかいろいろな交通手段の整備だってもっともっと出来るでしょう。じゃあなぜ?って考えてみると、やっぱり日本の経済を支えているのは自動車産業だし、自動車産業のためには国内に比較的元気な、奥深い自動車市場がないとダメだ、ってことなんでしょうね。

車に乗ってどこかへ行こうとするとき、経済的なコストを負担するのは国民全体で、でも車が売れることのメリットを得るのは結局自動車産業だけじゃないか、と思います。国内に成長がないから結局日本の輸出産業として自動車をサポートするのはいいですが、みんな見えないところで意外とコストを払っているな、と感じるんですよ。

オリンピックで日本を観光大国にするのなら、高速道路が東京を拉致しているみたいな状況も何とかしたいですよね。川も見えないし橋も全部高速道路に「食われて」います。そのかわり、僕は車が大好きで、ずっと運転しているんだけど、高速道路に乗ってしまえばこんなに楽な国はありませんね。そこそこ渋滞はするんですけど、すっとどこでも行けます。

シンガポールなんかをモデルにして、車を買いたいんだったら税金を倍にするとかして、本当に乗りたい人だけ乗って下さい、というふうに変えてしまうとどうでしょう?車の数は減って、空気もキレイになって、プラスお金も入るから、もっともっとトンネル化して道路を地下にするとか…。出来なくはないんでしょうけど、さすがにいま誰もやろうとはしないですよね。

ヨーロッパの国々を見ると、街の中に車が入れなくて、全部公共の交通機関(タクシーを含む場合も)と自転車でお願いします、そういう街がいっぱいあります。じゃあ東京をそういうふうにするかっていうと、これもまあ出来ないでしょうね。車を運転する者としては現状に文句はないんだけど、もうちょっとみんないっしょに便利なバスに乗って橋も見えて川も見えて、東京って本当にきれいな街だよねって思い出させてくれるようなことって、本気でやろうと思えば出来るんだろうな、ってちょっと思いました。

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