日本の財政問題と世界経済

昨年度の財政と比べると、今年度の財政を大きく増やすことは結構難しいでしょうね。

国債を発行するのはひとつの手ですが、財政に対して日本国内のコンセンサスができていないので、思い切ったことをするのはまず無理でしょう。今なら円高の状況の中で、消費を刺激しなければいけませんが、新しい政策では短期的に消費を刺激することはできても、消費を先食いするだけにとどまってしまい、長期的どころか、来年ですら大変なことになってしまいます。それに対する国民の意識もデフレマインドになり、経済が悪くなるんだろうというネガティブな期待をつくってしまう可能性があるように思えます。

財政的な話でリスクを伴うことしか聞こえてこないので、熊本地震への対応も含め、安倍首相に対して国民が一定の評価をもっていることから考えてみても、2つの選挙を同時に行う可能性が高くなったのではないかなと思います。もし憲法改正という話にでもなれば、与党内で大きな妥協をすることになりえますから、いろいろなエネルギーを割かざるをえず、経済政策は犠牲にされる可能性があります。

世界経済をみてみると、アメリカの経済指標は悪くはないものの、そんなに良くもないよね、というコンセンサスですから、アメリカが一国で世界を支え切れるわけもない状態で、アメリカ経済がこけ始めたら、みんなで一気に沈んでしまいます。

ヨーロッパについては、ギリシャ問題が再浮上してきており、移民問題が極めて大変な状態でもあるので、全然調和がとれていません。イギリスがEUを離脱すれば、ヨーロッパが不安定になる可能性は高いでしょう。イギリスのEU離脱が、一つのボラティリティを作り、イギリス自身やヨーロッパ各国もネガティブな影響を受けるような気がします。

上記のようなリスクがあるため、今は全面的にダウンサイドリスクに見えますが、どうでしょうかね、オレグの見方は。

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