皆さんご存知の通りでしょうが、ここ2か月で世界の株式市場、とりわけ日本市場はかなり下落しました。この下落に関して調べてみたところ、15%超の下落は過去40年くらいを振り返れば、何度かあったことでありまして、そのうちここ20年くらいに多く生じているのですが、15%超の下落から回復したことは、なんと一度もなかった、ということがわかりました。
最近のTOPIXや日経平均株価チャートをみれば一目瞭然かなと思いますが、とうとうベア相場が始まった、と言っても過言ではないでしょう。ちょっと回復したかなと見える状態が少し出ては、その直後にボロボロになる、というのがこれまでによく生じているパターンです。例外としては、1987年10月のブラックマンデー、もう少し過去になると1973年のオイルショックのときからは、回復しております。
1987年は、アメリカ経済が堅調で、日本でいよいよバブルが始まるというまさにイケイケの相場のとき、1970年代のときも、オイルショックはあったものの、日本経済が伸びている最中で、まさに成長ストーリーがあったんです。こういった観点から過去と比較して相場を見ると、今回の下落相場からの回復は、経済環境からしても、ちょっと考えにくいかな、という気持ちになっています。