コモディティ価格の不透明な動き

今回の相場で、短期的な展開で興味深いものがあります。それはコモディティ商品。相場を動かす要因のうち、何がどこでどう起きているのか、前回の金融危機のときと比べると、ずいぶんわかりにくい状況です。

というのは、リーマンショックの時は、不安を示すデータが目の前にあり、不思議なことに、みんなによく見える状態で問題が展開していたんです。いろんなブログでもその問題については書かれていて、データのうえでも悪い要素があることを示していました。それでもああいう結果になってしまったのですけどね。

今回のコモディティ価格の状態については、データやブログからの情報を、いろいろ調べてみたものの、全体が見えなくて、一番キーになる情報が足りないのです。例えば中東諸国、原油生産国の状態がどこまでまずいのか。極めて困っていると考えられるロシアの状況がほとんど見えないし、中国の実態も依然として不透明です。どこかで債務不履行が発生するとしても、それがどこから出てどこで終わるのか、読みきれない。特にシェールガス関連はインパクトの想定が難しい。他のコモディティ関連では、グレンコアといった商社も、一度警告ランプが出ました。その後、静かになりましたが、実態がどうなっているのか、十分見えないままです。

最近のコモディティ価格の動きは、キーとなる情報が足りないため、不透明感ゆえに不思議な感じ。チャートで見ると2008年の大きな下落は、まさに今年の1月のような揺れで始まったので要注意じゃないかな、と感じます。
lastpricechart

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