先週の原油価格暴落について感じたことを少しコメントしておきます。
メディアでは逆オイルショックとか言われているようです。こんなに急に原油価格が下がったら困るとか言っていますが、これは僕には理解できません。原油輸入国の日本で誰が困るというのか? 上がっているほうが困らないというほうが多数派なのか?原油価格の見通しの予測をする仕事をしていて、それが外れた人は困っているかも知れません。
この原油価格の暴落は、原油生産国以外にとっては減税が行われたのと同じくらい、経済的にプラスのインパクトのあることなんです。減税だと思ってみれば、歓迎すべきことなのではないでしょうか。一般の人にとっては、生活必需品が、一律にバーゲンセール価格で購入できるようになった感じでしょうか。先週買ったものが今週にセールになってしまって、なんか損した気分だな、とは思うかも知れませんが、先週食べるべきパンを今週まで待って買うことはできないわけで、気分的には残念だけど、実際に損をしたわけではありませんよね、そのときの適正価格で買えていれば。
だから今回の原油価格の暴落については、僕はポジティブな見方しかしていません。ネガティブなニュアンスを出さないとニュースにならない、ということはないので、ポジティブなことも、少しはそのとおり報道してもよいのではないでしょうか。この程度でバブル期のように、国全体が浮かれてしまう、ということはないと思いますよ、さすがに。