邦人入場禁止? ~カジノ推進法案

「ガイジンでよかったな~、カジノに入れるし!」と思っていた矢先、「日本人除外」の規定は盛り込まないことになったようですね。まぁ、ちょっとだけ優越感に浸れました…(笑)ただ、最近出たギャンブル依存症の問題を視野に入れて、日本人のカジノ施設への入場については「必要な措置を講ずる」との趣旨で部分的な修正を盛り込むそうですけど。

カジノでお金を稼ぎたい、でも依存者が出るからギャンブルそのものは国民にとって悪い、という考え方ですよね。そういう考え方もあるでしょう。ただ、アルコール依存者が出ているから、ビールをインバウンド観光客だけに売ろうとか、自殺者が出るから高いビルや駅のホームへの邦人入場を制限しようという話は出ているのでしょうか?

厚生労働省によると、日本ではギャンブル依存症を抱えている人の数は何と日本の成人人口の4.8%に当たる536万人(出所:厚生労働省による調査)です。もしそうであれば、かなりの数です。そもそも、公式的にギャンブルとして認められれている「競馬」「競輪」「競艇」に対してだけの統計の可能性があります。パチンコ・パチスロ人口は970万人(2013年時点)くらいいますが、ギャンブルとして認められていませんからね。パチンコはギャンブルかどうかという議論は置いといて、そもそもカジノへの邦人入場を制限するかしないかという議論は、カジノに行かなくても、依存しそうな人は既に依存しているという事実を無視しているように見えます。それとも、カジノ入場を許せば5%弱ではなくて、10%になるかも、という懸念があるのでしょうか。

この法案、当初は韓国を例に規定をつくったんでしょうね、きっと。2000年にオープンした江原ランドカジノだけは韓国人も入れるようですが、他は外国人専用です。欧米だと自国民が入れないカジノと言われたら、まずありえないでしょう。今の日本での議論も韓国のルールも「不思議なアジア」という匂いがします。

「外国人専用」で思い出しましたが、実は旧ソ連時代には「外貨ショップ」があったんです。入れたのは外国人や特別許可の持ち主でした。一般国民には、国が外貨を稼がなきゃいけないという理解があった一方、劣等感もありました。まさに、今回のウクライナ問題なども昔味わった劣等感から一部生まれたのではないかと時々思います…

とにかく、風営法の規制による深夜0時以降のダンス禁止にしても、カジノ法案にしても、日本がグローバルになろうとしている中で、いつまでも国民を子供扱いするのはいかがなものでしょうか?

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