エストニアの情報管理
~国民IDカード~

これまでこのブログでは、日本の政治、経済、文化等について僕が感じた事を記してきました。

今回は、日本にはまだ無い仕組みが確立されているエストニアでの情報管理の例を挙げ、私の母国でもあるエストニアという国を紹介しようと思います。

実はエストニアは、世界で初めて電子投票が採用された国です。2005年の地方議会選挙で正式に初めて採用され、2007年の国会議員選挙ではインターネットを介した電子投票が実施されています。

日本でも最近では電子投票などの話も挙がっていて、なんといっても一番は、国民番号を付けるという話で議論になっていますよね。きっと導入はされるのでしょうけど。エストニアでは、パーソナルコードというか、国民番号が独立のときから割り振られています。この番号は生年月日、性別、出生地域などの情報から構成されています。下の画像はこの番号が入った国民IDカードです。

IDこのカードの使用例を挙げてみます。

エストニアでは重要な書類と、それ以外に分けられていて、家を買う、何かの契約をする、といった重要な書類を用意するときには基本的に公証人を使います。これは第3者が本人確認を行って自分の印鑑を押すことで、印鑑を押した人の責任になるという仕組みです。それに対してリーズナブルなフィーを払うことで成り立っているようです。それ以外のそれほど重要でないものについては、署名を使うという文化で、この国民番号を入れて署名します。

このカードにはICチップが入っていて、偽造が極めて難しいです。このため銀行口座を開くときにも証明書として利用できます。このカードを銀行に持って行くと銀行側がデータをとり、国民番号、名前、顔写真を確認します。

また、銀行を使いたい、銀行に行かずにサインしたい、というときにはパソコンとインターネット環境があれば電子署名もできます。そのときには特別なシステムを使います。このシステムは国が認証したプライベート企業が提供しています。

銀行に行かずに電子署名したいときは、銀行で無料配布しているカードリーダーを使います。

Readerこのカードリーダーにカードを入れると、ソフトウェアのダウンロードが推奨され、これをダウンロードすると自分が認証される環境が作られます。僕が覚えている限り、アメリカのセキュリティ分野でリーダーシップをとっている企業の最新技術を使用しているようです。

ちなみに国民カードが配布されるときに暗証番号も一緒に配布されます。この暗証番号は自分でも変更可能です。またこれとは別の暗証番号があってセキュリティレベルは非常に高くなっています。こういったセキュリティの高いシステムを利用することで、電子投票が行えるわけですね。

次回は、エストア国民用に色々な情報が掲載されているウェブサイトを紹介します!

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