ロシアとウクライナ、また中国と日本

このブログで政治の話をすることはあまりないのですが、今回だけは自分の国(エストニア)にも、日本にも間接的に大きな影響及ぼす出来事なので、少しコメントしたいと思います。

クリミアです。もともとロシアでは、欧米諸国がロシア影響領域傘下国ウクライナをロシアから奪おうとしている、という見方が強く、今回の件が起きたのも恐らくこのような歴史的な背景や見方が後押しした、ということだと思います。

今回の件を日本に置き換えてみると尖閣諸島の問題が思い浮かびますが、もちろん背景が違っています。クリミアは以前長年に渡りロシアの領土であって、それを取るのにロシアがいろんな国と激しく戦争したという歴史があります。クリミアはある意味で「ロシアのプライドそのもの」ですね。セヴァストポリ(クリミア半島にあるウクライナの主要都市)がウクライナだと言われてもロシア人にピンと来ないくらい。そもそもフルシチョフが1954年に「兄弟民族」としてウクライナにクリミアを与えたという経緯があり、その時も一部に不評でしたが、今回はプーチンとロシアにしてみれば「自分のものを取り戻しただけ」と思っているはずで、きっかけは何であれ、基本的に時間の問題だっただけ、と言えます。

僕の故郷エストニアのコメンテーターが言っていました。ヨーロッパとアメリカの今のリーダーシップ層は基本的にヒッピーの世代、つまり平和主義者だ、と。つまり戦争はまずありえないっていう世代ですね。プーチンもその世代ですが、KGBベテランでもあり、明らかにヨーロッパでも「戦争っていう手段はある」という考えを持っているでしょう。因みに、これはRealpolitik(ドイツ語)といいます。専門用語があるぐらいで、無論ロシア特有の考え方ではないです。

実際アメリカはあちこちで戦争をしていますが、ただ隣の国をなにかのきっかけですぐ占領してしまう、というのは久しぶりに起きたことで、エストニアのコメンテーターによれば、「平和主義者にできることはほぼない、見て文句を言い続けるだけ。そして多分経済制裁も本格的にはやれない。やるインセンティブが少ない、デメリットが多いということなので、そうすると多分少なくともクリミアについてはプーチンの勝ち、もう終わりということです。

あとは騒ぎ方によって、プーチンが東ウクライナまで軍隊を派遣して、あそこも併合することがあり得ます。結構大騒ぎになりますので、実際そこまではしないかもしれませんが、少なくともロシアの影響力は大きくなります。場合によっては将来的に東ウクライナ、西ウクライナという国が生まれる、と思われます。

全く別の話ですが、日本は中国が尖閣諸島に対して同様にして、ミリシア(民兵)と言って、特殊部隊を送り込んだら、どうするでしょう。どのような展開になるのでしょうか。本当にアメリカが尖閣諸島の問題で中国と戦争するでしょうか。それは考えにくいから、日本はファーストレスポンスの軍隊、マリーン(海兵隊)のようなのをきちんと持っていて、しっかり応えるスタンスを取らないと、ウクライナのようなことが起きりえないと言い切れないでしょう。

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